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サイエンス・デザイナーDr.KINOKOYAのAcademic Tips

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Academic writing | 久しぶりの論文

 諸事情で久しぶりに投稿論文を書きました。学会発表の要旨は毎年書いていますが、やはり投稿論文は別物ですね。しかも、今回は英文。こんなに長文の英語を書いたのは、学位論文の英文サマリー以来ですわ。
 英語は嫌いではありませんが、上手いわけでもなく、未だ大学受験レベルであります。ですので、英単語の検索から始める訳で、しかも、今回のテーマは、いままで主としてやってきた薬理関係ではないので、新しい単語がどっさり。ほぼ、全部の単語を調べるという気の遠くなる作業でした。
 それでも、ネットのありがたさというか、辞書を使わなくても、ネットで調べられるのは便利ですね。
 私が使っているネット辞書は、Weblio。ただ、英文の翻訳は使えません。どう見ても間違った構文の英文が吐き出されるので、見るだけ無駄です。むしろ、自分のつたない中学生英語でシンプルな英文を書いた方がナンボかマシです。
 もちろん、中学英語だけではナンなので、ターゲットとする術語の英訳が分かった段階で、GoogleScholarあたりで論文を漁り、目的とする表現を真似させてもらいます。さすがに、数行の文章をコピペすることはしませんが。
 今回は、今週末がぎりぎりのデッドラインだったので、結局、自分の中にある英語表現だけで切り抜けるということになりましたが、1年ぐらい時間をかけていいのなら、ひとつひとつのセンテンスをしっかりとした英語表現にしたいものです。
 ともかく、なんとか英文校正サービス会社に校正を依頼して、とりあえずは脱稿です。
 さて、どのくらい赤ペンが入っているでしょう。
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Academic writing | シリアル値使ってますか?

うちの秘書のお嬢ちゃんがエクセルで作った業績一覧を拝読。
つらつらと眺めていたら、ふと日付に目が行った。

2009.10.12

うむ。2009年10月12日の記事ですね・・・。
ん?
テン?
おー、セルの書式設定で、ユーザー設定を使ったのね。なかなかできる。

うん?
書式が変わらない。

なぬーー!なんとテキストで入力してある!がくがくブルブル・・・・


そこにあったのは日付ではあったのだが、日付書式で入力されていない文字列であった。
「並べ替えはできますよ」
秘書のお嬢ちゃんは、私が驚愕していることに気付いていない。
いや確かに、並べ替えには問題なかろう。しかし、日付書式で書くべきところをただのテキストで書いている違和感を如何に彼女に伝えるべきか。これは難しい教育問題だ。

えーっと、エクセルにおいて日付はですね、シリアル値という一意の数値を日付書式で任意の形式にして表示してですね・・・。説明を試みるものの、何が問題かを伝達できないもどかしさ。
確かに記入上困りはしない。困りはしないのだが、何かが違う。

続けて、うちの大学院生に「シリアル値を知っているか」と問うてみた。なんと、彼女も知らなかった。データの取りまとめでそれなりにエクセルも使ってきたのに。本棚には、エクセルの便利ワザ集の本もあるというのに。
彼女はちなみに日付については、091012と数値で記入していた。ガクガクブルブル。
確かに日付を表すには、必要十分だ。しかし、何かが違う。

そう、問題は、日付、時間の計算が容易かどうかだ。それが、日付をシリアル値で入力する、最大のメリットだ。確かに、今の彼女の研究内容では、日付の計算は必要なかろう。しかしそれが必要になった時に、彼女は驚愕することであろう。
ということで、練習問題。

091012 は 101012 の何日前か。

計算式は単純だ、101012 - 091012

しかし、計算結果は異なる。
単なる数値の結果は、 10,000。

シリアル値に基づく日付形式だと、365。

日付計算では、もちろん後者が正解である。
ちなみに、秘書のお嬢ちゃんのテキスト形式だと、#VALUE!エラーだ(笑)。

やはり、日付形式は、シリアル値で入力すべきである。
ちなみに、テキスト形式や、数値形式だと、20091035=2009年10月35日という存在しない日付も存在してしまう。シリアル値ではそれは入力できない。(正確には、シリアル値に変換されない)

ちなみに、日付形式で入力するときの、キー入力は、2009/10/12 あるいは、2009-10-12 と入力する。

「基本を忠実に覚える」

あらゆる習い事、スキルの習得はまずこれが先決だ。
ゆとり教育だか、個性教育だか知らないが、ある年代から、無批判なオリジナリティ幻想が蔓延しているように思える。一見それは礼賛すべき価値観だが、少なくとも、この事例においてそれは、断じてオリジナリティではない。ただの我流だ。

「バットをさかさまに持って球を打って何が悪い?」
確かに野球において、バットをさかさまに持って打ってはいけない、とはどこのルールブックにも書いてはいない。しかし、実際、さかさまにバットを持って球を打つプロ野球選手は存在しない。それは、バットという棒状の物体で飛んでくる球を打つという行為において、さかさまに持って打つことは、その機能を最大限に発揮しない、すなわち、飛距離が出ないからだ。野球の基本を知らない幼児で、バットをさかさまに持って打つ幼児は意外に多い。うちの息子もたまにやる。しかし、野球というゲームを理解して、球を遠くに飛ばすことが重要である、とゲームの目的を理解し、バットの機能を一端体得すると、その行為は消失する。非合理だからだ。幼児であっても非合理に安住することは快感ではない。面白くないのだ。

我流ではない、基本動作には、経験的に蓄積された合理性が存在する。オリジナリティとは、基本において実現される結果を凌駕する行為の改良によって評価されるべきである。これを理解している人間は意外に少ないのかもしれない。

それは、私の眼には、個性を礼賛するあまり、基本が内在する歴史性と合理性に対する敬意の欠如に見える。

前のブログで触れた、漢字学の泰斗、白川静先生は、漢字の源流である甲骨文、金文を徹底的に解析し、白川文字学と言われる、漢字大系を完成した。その基本的な視座は、漢字という文化が辿った歴史を源流まで辿り、当時の漢字を取り巻く生活世界に想像力を膨らませ、漢字の基本を徹底的に考究するという姿勢である。
基本はあらゆる行為の土台であり、強固な土台があって初めて、高くて堅牢な構造物を構築することができるのである。

野菜の栽培において、何が基本か?それは土づくりである。が、しかし、戦後の農業技術の視線は、土と地下に張り巡る根に向かず、あるいは、そこにうごめく微生物の世界に思いを馳せず、地上部の短期的な効率化に向かった。それが、結果として、ひ弱な作物を作り、防除という思想と技術を生み出し、そして、個性のない、マズい野菜を市場に送り出した。それが、長い年月をかけて、農業の弱体化を招来したと私には思える。ここにも、基本を疎かにする軽薄な技術思想が見え隠れしてはいないだろうか。

エクセルの日付入力は他愛もない技術ではある。しかし、その基本をおろそかにする思想、ものの考え方には、技術習得に関する、甘い見通しが見え隠れする。それは、極論すれば、人生に対する甘い見通しにも必ずつながっていくものではないか。

学生を指導していると、思いもよらぬ、間違いを発見することがたまにある。その多くは、本来辿るべき、技術習得の基本ステップを理解、あるいは、教育されていないことから来るものが多い。
いや、私は何も難しいことを言っているわけではない。単純に、まずは基本ワザを覚えるのが、最も時間と労力の節約につながりますよということだ。そこで節約できた時間と労力は、さらに新しい技術習得や改良に回すことができますよ、と極めて功利的かつ合理的な話をしているだけである。
そういう意外な間違い、あなたはしていませんか?

ところで、シリアル値を使って、091012 とエクセルに表示させるにはどうしたらよいかわかりますか?では、09.10.12と表示させるにはどうしたらよいかわかりますか?

宿題です(笑)。


| Academic writing | 01:14 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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Academic writing | Zoteroで決まり?

 論文書きに限定されるものではないが、文献整理は骨の折れるものです。
きのこやの場合、フリーソフトのBunsoを使っておりますが、残念ながら開発が中止され、しかもネットでの配布も終了しています。
 にもかかわらず、私が学生にも友達にもこれをおすすめしているのは、これがフリーかつ強力なカスタマイズ機能を持っていること、そして、MSワードとの連携機能を持っているということです。

 で、先月の出稼ぎ時、フィリピンから来ている教授に、例の如くBunsoの使い方を教えてあげました。んが!よくよく見ると、Bunsoは日本語のみしかない!で、彼は英語しか解さない。

 で、勉強のために英語化にチャレンジ!
探せば、いろんなソフトってあるのね。

リソース・ハッカー
 こいつ、楽しいですよ。力技ですけど・・・。えっちらおっちら、Bunsoの英語版を作ってみました。なんか、ちょっと感動。
 しかし、ヘルプまで英語化するのは骨が折れます。
 「何かほかにいいソフトはないのか?」

 久しぶりにネットを徘徊。
 あるんですねー。ネットは日々進化しています。それが・・・

Zotero

Firefox のプラグインソフトです。
いやー、こいつ強力です。ネットで閲覧したデータベース上の文献書誌データをサクサク取り込んでくれます。取り込みスピードだけなら、たったのワンクリックですから、Bunsoの10倍ぐらいは早いです(当社比w)。しかも、うれしいことにPDFファイルがある場合は、そいつも自動で取り込んでくれます。1時間もあれば、ハードディスクが論文でぱんぱんになりますよ。
 
さらに、Firefox Portableなるブラウザも発掘!
Firefox Portable
なんと、こいつはUSBメモリーやポータブルのハードディスク上で動作するブラウザです。中身は、Firefoxと何らかわりません。

と、いうことは・・・・
常に、自分の環境(お気に入りやらね)を持ち歩いて仕事(ネット)ができるということです。んでもって、Zoteroも持ち歩ける。PDFも持ち歩ける。有料のデータベースに入れる大学の図書館にも持っていける!

最強じゃありませんかぁ!!

ポータブルハードディスク+FirefoxPortable+Zotero

これで決まりです。

ちなみにきのこやが使っているポータブルハードディスクは

Transcend ポータブルHDD StoreJet 2.5 Mobile SATA 500GB TS500GSJ25MTranscend ポータブルHDD StoreJet 2.5 Mobile SATA 500GB TS500GSJ25M
(2008/10/11)
不明

商品詳細を見る


こいつの250Gのやつ。買った当時は1万5千円ぐらいでしたけど、今なら7000円程度です。
てか、500G出たのか・・・・。

| Academic writing | 23:48 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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Academic writing | 問いを立てる

 よく学生に「勝て!」と言います。一体、何に勝つのかわかりませんが(笑)。

 そんな中、こんな本を発見。

勝つための論文の書き方 (文春新書)

勝つための論文の書き方 (文春新書)

おほほほほ。好きです、こういうタイトル。

筆者は、共立女子大のフランス文学かなんかの先生かな?かつての文学部は、小説家予備軍みたいな、一種の小説オタクみたいな学生がいたそうですが、現在は、フランス語の勉強のために、といった学生が多く、「小説?一冊も読んだことがありません」という学生の方が多いそうな。

 いや、どっちがいいというわけではありませんけどね。

 さて、そういうどこから手をつければいいのかわからない学生さんに、卒業論文なるものを執筆させてきた経験から得られた、彼なりの論文技法を紹介したものですが、通常の卒論スキル本とは、1枚も2枚も違った切り口でなかなか面白いです。

 これから文献検索をしよう、とか考えている3年生は、一度目を通しておくといいですよ。

 私もまだ冒頭しか読んでいませんが、「良い問いを立てる」、という部分は、ためになります。

 ちなみに、文系の話ですが、理系でも構造は同じですから。いや、むしろ、文系でも卒論には、論理性がいるんだとちょっと新鮮でした。

 ちなみにちなみに、きのこやの学部(文学部です)の卒論は「乳幼児の自我について」というものでしたが、これ、もうタイトルからしてダメダメですね(笑)。内容はもっとダメダメで、精神分析理論(対象関係論、自我心理学あたり)の自我発達の考え方を時系列に並べただけで、そこには何の考察も、新機軸もありませんでした。

 当時、こういう本を読んでいたら、もっと良い卒論書けたのになぁ。卒業から20年経って、後悔先に立たずです。

 これから卒論を書く人は、私のような失敗を繰り返さないように(笑)。

| Academic writing | 11:51 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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Academic writing |  IMRAD

最近、形式ということを意識しているきのこやです。もちろん形式主義の弊害をわかってはいます。例えば、ISO9001(製造にかかわる国際基準。第三者機関に認証されるので、これを取得すれば、あたかもそこの会社が立派であるように見える規格)を取得した企業であっても、それを維持する手続き(要するに日々の記帳のことだな)がおざなりになってしまうと、仏作って魂入れず、という状態になってしまう。未確認だが、おそらく不二家もISOは取得していたはずで、一体何のためのISOなのか?と言わざるをえない。これが、形式(ISOさえ取っちゃえば)の弊害ですね。

しかし、その一方で、学生のみならず、一般の社会人を見ていても、形式に対する理解が浅いといわざるを得ない。形式の弊害を言う前に、まずは形式そのものの理解が深くないと、魂を入れない仏どころか、髪も仏もない状態になってしまう。

さて、ここで問題です。これは論文を書くという行為をしなければならない人しか知る必要がないものだけど、IMRADって何でしょう?答を聞くと、なぁ~んだ、ですが、知らないとわかりません。

ではでは、バンクーバースタイルとは?これは、答を聞いても、なるほど、としか言いようがありません。きっと知らずに使っているはずですが。

そんなこんなで、こういう体系的な知識を得ることができるありがたーいホームページを発見しました。

http://www.ronbun.jp/app/

学部生は就職進学がほぼ決定し、修士も博士課程に進学が決定したころと思います。例年ならば、3月におこなわれる学会の準備で忙しいことと思いますが、今年は、8月に北海道でおこなわれますので、ちょっと小休止てなところではないでしょうか?

そういう時こそ、こういうHPで、知識のブラッシュアップをしてはどうでしょうか?

Step2、Step3は、全文目を通すことをオススメします。といっても、2時間もあれば読めますよ。

個人的には、スペーシングの記述に笑いました。ダブルスペース、ダブルダブルスペースなんて言葉があったのですね。ちなみに、このへんのことを知らずに単位や数字を書いていると「小学生程度の書字能力しかない」と査読者から判断されてしまうそうです(笑)。小学生並のアタマの人間が書いた論文を、今まで読んでいただいた査読者の先生方、ごめんなさ~い!

あなたは知ってましたか?

30℃ or 30 ℃

50ml or 50 ml

さぁ、どっちだ?(笑)

コメントをする人は、是非、IMRADの答も書いてね。

| Academic writing | 02:40 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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Academic writing |  アカデミック・スキルズ

以前、論文なりレポートを書くには、基本的なスキルが必要であるが、それは大学では系統立てて教えてもらった覚えがないと書きました。その後、いろいろな人に大学でそういう授業があったか?と聞いておりますが、明確にあったと言う人には出会っておりません。

さてさて、そんな中、こういう本をめっけました。

そのものずばりのタイトルですが、さすが慶応大学ですね。しかし、慶応でさえ、こういう本が必要だということです。ちなみに、これは社会科学、つまり文系向きの研究の遂行方法についてが書いてあるのですが、基本的な考え方は、理系と文系で差があるわけではありません。

できる人が読めば、なーんだ、常識じゃん?と思える部分が多々あるかもしれません。しかし、博士号を持っているきのこやには、確かに、内容に新規性のある情報は少ないですが「こういう本を事前に読んでいればなぁ」という気分にさせられました。

興味を引かれた内容は「ノートのとり方」。ノートのとり方って、誰しも試行錯誤の上、自分なりの方法を作り上げているものだけど、こうして改めて教えられると、なるほどーと思ってしまう。

巻末に、基本的な事項、例えば、論文引用の方法とかが書かれた付録があるので、こちらも一読の価値ありです。

| Academic writing | 09:43 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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Academic writing |  論文を書くことで得られるスキル

論文を書くことを学生に薦めている。何故か。

それは、論文を書くことによって、さまざまなスキルが得られるからである。

例えば・・・

文章全体を論理的に構成する技術

エクセルできれいなグラフを書く技術

文献を検索する技術

英訳をする技術

これらは、教科書を読んで、座学で身に付く技術ではない。まぁ、付かないわけではないが、少なくとも私の経験から言えば、百聞は一見に如かず、ならぬ、百読は一筆にしかず、である。

例えば、グラフ。

よくコンピュータの授業で例題を元にグラフを描く授業をしている。確かに、こうすればグラフが出来ますよ、というのは勉強になるが、さらに突っ込んで、どういうグラフを、どういうスケールと色合いで見せるかは、論文全体とのバランスで決まるものなので、「グラフの作り方は知ってるけど、何が適切なグラフか?」という疑問には答えられない。

文献検索技術にしてもそうだ。データベースの使い方は、授業で習うこともあるだろう。しかし、自分の論文に適切な引用文献が何なのか?とか、このキーワードでは、何万も文献が出てきて、どれを使えばいいかわからない。というのも、論文の方向性がわからないと、絞りようがない。さらに、具体的には、論文の引用方法なども、論文の種類によって違う。

英訳について、普通の学生は、英文を書くことに慣れていない。まぁ、その前に、論文を書くための日本語に慣れていないということもあるが、日本語の論文につける、サマリーは英作文の課題としてはうってつけである。

これら各々の技術は、実際に使われる場合には単独で使用されるものではない。論文なりリポートなり、完成した「文書」のパーツとして使われるわけだ。そのミニマムで雛形となる文書が論文なのである。

だから、論文を書き始めると、これらの技術が要請されるわけで、論文を書くプロセスでその全てを満たさないと、最終的に仕上がらないわけだ。

個々の技術を授業で習っているうちは、なんとなくわかったように思えるのだが、いざ、実際の論文を前にすると、中途半端に覚えていることが多々あることに気づく。えっと、グラフの大きさはどうやって変えるんだっけ?とか、論文の引用の仕方はどうするんだっけ?などなど、知らないことが山ほど出てくる。

「何がわからないかが、わからない」

学生のみならず初学者に共通するものはこれだ。だから「何かわからないところはある?」と聞いても、「別にありません」となる。

わからないところを抽出し、それに対するスキルを得る作業、それが論文を書くことに詰まっているのだ。

 

| Academic writing | 04:09 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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Academic writing |  アウトラインは必須アイテム

論文の構造が出来上がったら、いよいよ中身の問題になるのだが、ちょとまて。さらに下位の構造にも目をつけ、そこでアウトラインとスタイルを設定しておこう。

たとえば、典型的な論文であれば・・・

1. 緒言

2. 材料と方法

 2.1 材料

 2.2 試料の調製方法

  2.2.1 〇〇の調製

  2.2.2 △△の調製

  2.2.3 ××の調製

 2.3 実験方法1

 2.4 実験方法2

 2.5 統計的解析

3.結果

 3.1 〇〇の結果

 3.2 △△の結果

4.考察

 というように、階層構造(ツリー構造)を取ることになる。この、数字の部分は、Wordでは自動的に付けてくれる機能がある。それが「箇条書きと段落番号」と「アウトライン・レベル」である。これらは別々の機能ではあるのだが、両者は関係があるので、これを理解して自動的に段落番号を付けられるようにした方が良い。

 具体的な方法は省くが、これをきちんと設定していると、後で泣けてくるほど助かることになる。

論文は生き物であり、投稿しておしまいというわけではない。査読者(レフェリー)が審査をして、「ここを書き直しなさい」とか、「ここは記述が足りないので、も一回書き直してね」とか指示が帰ってくることが多々ある。てにをは、程度の軽い変更なら良いのだが、構造に係ってくる変更の場合は番号の振り直しが生じる。

 上の例を見ると、「これぐらいなら、手で入力した方が早いじゃん?」と思われる方もいるだろう。ええ、確かにコレぐらいなら早いです(笑)。でも、これが150ページの博士論文だったらどうだろう?全8章の論文を書いて、「えーっと、2章と3章は一つにまとめた方がいいねぇ」「あ、第5章は、ちょっと全体のバランスからずれているので、勿体ないけど削ろうか?」と言われたとする(私だ)。150ページの中を行ったり来たりしながら、番号間違っていないかな?とか、何度も何度も見直すことになる。これが自動化されていたら、変更にかかった丸一日の作業は、10分もかからない。無駄な作業が省けるっつー寸法だ。確かにこの機能を覚えるのは、ちょっと骨が折れる。私も、未だに、完璧には使いこなしていないのだが、初めの方で習得しておくと、後々書くことになる、修士論文や博士論文の時に、無駄な作業で命を削らなくても良いのだ。

 さらに、アウトラインと段落番号を習得しておくと、もう一つご褒美がついてくる。目次である。

投稿論文で目次を書くことはないが、学位論文だとどうだろう?目次と索引は必ずついている。気の早い方はお気づきだと思うが、アウトラインを設定していると、自動で目次を付けてくれるんだね。150ページを行ったり来たりしながら、「えーっと、2.1.1は〇〇ページ、2.2.2は△△ページっと」一々手入力していたら一体どのくらいの時間がかかるだろうか?やっぱ、丸一日はかかるよね。ましてや、それが教授から、「ここいらなーい」と変更を迫られたら・・・。一体、俺は、いつまでページと格闘すれば良いのだ!?と、提出前に首を括りたくなる衝動を抑えられなくなること必死だ(大袈裟)。

 「自動化出来る事は、自動化する」これがパソコンを使う目的だ。残った時間は、内容に振り向けられるべきで、無駄な作業で疲弊していては意味がない。実際、学位論文の変更なんて、「じゃ、この内容にあさってまでに変更してきてね」などと言われるものだ。教授会の締め切りがあるからね。

 私なんか、締め切り前の1週間で、8章中2章を削られ(これは最初の企画がまずかった証なのだが)、さらに、50ページ書き足せと指導を受けて、さらにその締め切りは1週間後であった。つっても、私は社会人であったので、平日に作業が出来るわけもなく、実質作業に当てられた日数は、土日の二日間だったわけだ。削除と、段落番号の振りなおし、目次のページ番号の再入力を手でやっていたら、この2日は、それだけで終わったに違いない。50ページの書き足しは出来なかっただろう。

 んが、これが出来たのは、段落番号と目次の自動化があったからだ。「ありがとう!Word!!(号泣)」と、叫びつつ、大学に車を走らせたものだ。

 というわけで、是非とも最初の論文を書く時に、これを習得しておいて損はないはずだ。

| Academic writing | 00:31 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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Academic writing |  構造からはじめよう

学生の論文を見て思うことは、バランスが悪いということ。瑣末なところに冗漫な文章が多かったり、肝腎の部分がさらっと流してあったり。これはひとえに全体に対する目配りが足りないからだ。もう一つは知識が断片的ってこともあるね。ま、研究を始めて半年~数年ということは、読書量も限られてくるし、これはある意味当然なことではある。そこで私が薦めているのは「構造からはじめる」ということだ。

慣れてくれば、最初からだーっと書き始めても書けるものだが、よくよく考えると学生の中にはきちんと論文を書いたことがない人間の方が多いのだ。だから、どの程度の分量で、どんなところに気を配って書かなければならないかが全くわからない。起承転結が云々ってことは知識の上では知っていても、じゃ、実際にどう論文にそれを表現するのか?ってところまでは考えがつながらないものだ。だから、構造。

要するに、形から入りなさいということである。前にも書いたことだが、論文はある意味で、構造さえ捕まえれば、8割がたは出来上がってしまう。ただ、難しいのは、自分のデータを持っていないと、いくら勉強しても見につかないということだ。だから、OJT的な勉強法が役に立つ。具体的には、学会発表した後に、その内容を論文に落としてみるのだ。学会発表したということは、自分のデータを持っているということ。それを具体的に形式にあてはめる。ま、パズルみたいなもんですな。で、このときに大事なのは、自分が所属している、あるいはその論文内容に適切を思われる、実際の投稿規程にあわせて書くということだ。例えば、私が所属する某学会だと・・・。

  1. 日本語タイトル
  2. 日本語著者名
  3. 英文タイトル
  4. 英文著者名
  5. 欄外表題
  6. 脚注  日本語所属名・英語所属名・英語所属住所
  1. 英文アブストラクト
  2. キーワード
  3. 概要(和文適用)

 ここまでが、前置き、そして本文

  1. 緒言(はじめに)
  2. 材料と方法(実験方法)
  3. 結果
  4. 考察
  5. 結論
  6. 謝辞
  1. 文献
  2. 図の表題と説明
  1. 投稿票

ま、こんなカンジだ。てか、これでどこの学会誌でも通用する。中には、結果と考察とまとめさせるところもあるけどさ。これに、今持っているデータをはめ込んでいくわけだ。

1.何よりも、まずは、上に書いた各項目をページの最初の行に持ってきて、スペースを作っておく。

  脚注までが1ページだな。英文アブストラクト&キーワードで2ページ、和文適用で3ページだな。

本文部分は、各項目で1ページづつ作っておく。図や表は、1つに1ページ。投稿票も1ページ。上の例に従うならば、20ページぐらいになるんじゃないかな?ほら、もう大分書いた気分になったでしょ?(笑)

タイトルや著者名は、とりあえず学会発表のままにしておけばいい。

英文アブストラクトは、英語が得意でなければ後回し。和文の概要は、学会発表をしているのなら、講演要旨をそのままコピペする(笑)。

さて、本文。素人は、つい緒言から書き出そうとして挫折する。緒言は、発表要旨をコピペすればよい。

まずは、とにかくグラフを貼りましょうかね?このときに、エクセルで作ったグラフならば、リンク貼り付けにしとくこと。後で、エクセルのグラフを変更すれば、自動で変更できるからね。カラムの色とか、グラフの文字の大きさとかね。さらに、グラフを張り終わったら、図の表題と説明を書いておこう。

図のタイトルを書いておけば、後で結果を書くときに苦労しなくて良いはず。さらに、各バーの説明、データの表し方(平均±標準偏差か標準誤差か)、nがいくつなのか?有意差は、何%水準なのか?

次は、考えなくてもできる実験方法をつらつらと書く。自分でやった実験ならば、これは書けるはず。だけど、一度も書いたことが無ければ、どういう風に書けばいいのかわからなくなるはずだ。そこで、似たような分野の論文をつらつらと眺める。

材料、試料の調整方法、実験区の設定方法など書き方が見えてくるだろう。

例えば、「××メッシュを通過した〇〇きのこ粉末(含水率7%)を、3倍量の熱水(80℃)で1時間抽出し、減圧濃縮した」とかね。

結果も簡単だろう。まず考えることを止めて、グラフを最初から、一々言葉に直していく。

例えば、「〇〇きのこの××に対する抑制作用の結果を図1に示した。コントロールである△△は、抑制率▲▲%であったが,〇〇きのこ熱水抽出物は、抑制率●●%と、コントロールに比較して有意に高かった(p<0.01)」てなカンジ。


ここまでくれば、後は、緒言と考察だけだね。和文適用や英文アブストラクトは、これが出来ていないと、書けない。どんな考察=結論にしたのかわからないとね。

緒言は、文字数が制限されていることもあるので、与えられた範囲内で書いてみる。基本は、自分の考えではなくて、必ず引用文献に基づいた記述であること。

例えば、「きのこは、菌界に属す生物である」という記述を思いついたなら、どの論文あるいは教科書に書いてあるのか、という出典を明らかにした方が良い。ま、あんまり当たり前なことは、引用する必要はないけどね。

さて、考察。こればっかりは、現物がないと書きようがないのだが、要するに、この実験で得られた結果から、

1.過去に発表された科学的事実と同じことがわかったのか、違うことがわかったのか。あるいは、全く新しい事実がみつかったのか?

2.この結果の意味することは何なのか? 

3.それは何故なのか?過去に似たことを示唆する論文があるのか?

4.今後、どのような研究が必要なのか?どうするつもりなのか?

あたりを書けばよいだろう。

ま、ここまで書けば、後は、周りの人間に見てもらって、ディスカッションして、より深めていくしかない。自分で考えて最高の考察が出来るなら、こんな文章読む必要ないしね(笑)。

あ、文献は、いちいち手書きで書いたりしないように。ちゃんと文献整理ソフトで管理して、そのIDを入れておくだけでいい。機械がやってくれることに気を取られて無駄な時間を取られないようにしましょうね。 

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