Dr.KINOKOYA Laboratory since 2004

サイエンス・デザイナーDr.KINOKOYAのAcademic Tips

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサー広告 | スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

出稼ぎ | 大学のゴールは書くことである

註:この[BLOG]のカテゴリーでは、初めてブログを書く人のために、その意味や意図に関する考察を書きます。

 2006年5月から研究室のイントラブログをスタートさせました。当初の動機は、研究室内のコミュニケーションを円滑にするというものが大きな動機でした。少なからずそれに役立っているとは思いますが、より本質的な問題は「大学のゴールは書くことである」という点にあります。

 文系であれ理系であれ、みなさんが在籍する大学という組織のゴールは(ごく一部を除き)書くことです。つまり、卒論(あるいは学位論文)を書かねばならないということです。もちろん、卒論に限らず、研究計画書や各授業のレポートも書く必要が生じます。すなわち、貴方たちが日々受けた授業や遂行した実験のアウトプットは「書かれた文章」として表現しなければなりません。

 ところが、私の経験を含めて(私は大学は文学部の心理学専攻でした)、大学で体系立てて文章を書くスキルを教授された記憶はありません。これは現在の日本の大学ではどこでも同じような状況ではないでしょうか。「読み」「書き」「算盤」は、学習の基本ですが、こと「書き」については、日本の教育は貧弱です。

 「書く」スキルを付ける為には、まず、書く「敷居」を下げる必要があります。そこでブログの登場です。文章を書くことに対する、「抵抗感」や「照れ」を取り除く。それがこのイントラブログの目的です。

 みなさんは小学生の時に「読書感想文」で苦労したことはありませんか?私は苦労に苦労を重ねて、結局提出できなかったクチですが、今まで、一冊の本も読んだことのない小学生に、いきなり原稿用紙5枚の感想文を書きなさいと言われても、いくら日本語をしゃべっているとは言え、無理です。

 現在の大学の卒論は、まさに同じようなことを要求しているのと同じことと言えます。ですから、「書くスキル」を習得するための第一歩として、このブログがあるのです。

 ところで、ブログの入力画面を前にして「私は文才がないからなぁ」と恥ずかしい気持ちになりませんか?ブログ、あるいは卒論を書くのに「文才」は必要ありません。必要なものは「スキル(技術)」です。「文才」は、個性や才能の世界で個人差が生じます。しかし、「スキル(技術)」は、誰がやってもできる、というのがその真髄です。もちろん、スキルを蓄積するのが早い人遅い人という差はありますが、スキルそのものは、万人に共通で開かれたものです。「文才」がないことを嘆くことは、ことこのイントラブログにおいては、無用な不安です。

 では、どうすれば、このブログを通じて「書くスキル」が得られるか。たった一つのことだけを守ってくれれば大丈夫です。それは

「最低1行、『毎日』書く」です。

 内容はなんでもかまいません。今日食べたもの、今日の授業で覚えておくべきこと、実験の失敗談、最低の場合は、「今日は何も書くことが思い浮かびません(涙)」でもかまいません。ま、願わくば、今日の実験の要約と現時点での考察とか、データの解釈で考えあぐねている点とかを書けるといいのですが、安心してください、『毎日』書いていると、そのうち書きたくなってきます(笑)。

 とにかく「毎日書く」ということを心がけてみてください。例えば、4月に始めた3年生が卒論を書く4年生の10月になるまでの、約20ヶ月間、日数にして600日、毎日少なくとも1行を書いたとすれば、実に最低600行。1行30文字として、18000文字を書いたことになります。400字詰め原稿用紙で45枚にもなります。卒論に必要な枚数ですね(笑)。もちろん、1行で終わることは、どんな阿呆でも滅多にありません。とすると、下手すると『失われた時を求めて』(プルーストの超長編小説ね。読むのを途中で挫折する本として有名)クラスの文章量になるかもしれません。

 ま、騙されたと思ってやってみんさい(笑)。知らず知らずのうちに、自分の体と脳みそが「書く体」にかわっていることを実感できるようになります。

 この「体が変わる」というのは、「あ、今日はこのこと書こう」とか、「あ、こう書けばウケるかも?」と、自然に脳みそがアウトプットを求め始めます。この状態になるまでに、早い人で数日、遅い人でも1~2ヶ月で変わります。

 この「書く体」を持つ者と持たない者の卒論に対する苦痛度は、雲泥の差が出ます。「書く体」を持つ者は、内容に意識が集中し、持たない者は、書くことに意識が集中して、内容は二の次になってしまいます。結果として、成果は望めません。

 さらに言えば、社会に出るということは、つまり就職するということは、日々書くことの連続です。今日行った営業先での内容を報告する「営業報告書」、新しい案件に取り組むために上司を説得する「稟議書」、様々な文書作成能力が求められます。例えば、タクシーの運転手みたいな、単なるルーチンワークであっても「日報」は必須です。書くことは、これから生きていく限り、決して避けては通れない、最低限のスキルなのです。

 「文才」なんか必要ないことわかるでしょ?必要なのは、如何にストレス無く書く「体」を作るか、という点だけです。

 私はプライベートのブログをかれこれ丸2年書いています。最近、おろそかになっていますが、ブログでかなり「書く体」ができたことによって、2週間で博士論文150ページを書くことができたことはまちがいありません。

 

 

スポンサーサイト

| 出稼ぎ | 00:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://cj01.blog95.fc2.com/tb.php/1180-b75ddc19

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。