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Book | 女の一生?男の一瞬?

 先日、福岡に行ったときに会った妊婦(出産予定まであと2週間)に借りた一冊。

未妊―「産む」と決められない (生活人新書)未妊―「産む」と決められない (生活人新書)
(2006/04)
河合 蘭

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この本、これから社会に出よう、もしくは、出て間もない皆さん必読の書です。

 飲み会などで度々語っておりますが、きのこやは、「遺伝子複製原理主義者」です。よーするに、ヒトの生きる目的は、結論的(あるいは、究極的、もしくは最低限)には、遺伝子の複製(=子供をつくる)にある、という考えです。学歴だ~資格だぁ~なんだぁ~かんだぁ~、と言った所で、それはヒトが生まれて生きて死ぬことからすると、些末事である、という価値観です。

 これは、大学で心理学(≒精神分析学)を学び、「自分」「幸せ」とは何か?を考え続けて、結局、何も得られず(大学の勉強なんてそんなもんよw)、しかし、この問題を、小さいころからずっと考え、きのこを育て、野菜を育て、生物学なるものの一端を農山村で体験し、学位まで取って、40年間経過した結論です。

 これから社会に、あるいは資格試験に邁進!ってな学生の皆さんには、「ちょ、待てよ!(キムタクのマネをするホリの口調で)」てな話でしょうが、ま、聞きなさい(笑)。

 皆さんは、性教育受けましたよね?「エッチは大人になってから!」「避妊しないと、子供ができちゃって、大変なことになるよ!」てな内容でしたかね?

 でも、妊娠に対する、ポジティブ、あるいは、社会的、さらには、生産的な話をどれだけ知っていますか?

 例えば、「卵の受精率は、何歳から下がり始めるか?」「不妊治療でおこなわれる、人工授精の成功率は何%か?」。この本を読めば答えがわかります。

 この本の中で、現代の悲劇だなぁと思ったエピソードを一つだけ。

 男女雇用機会均等法ができたのは、1983年。私が、大学に入学したのが1986年ですから、私の同級生(すなわち、現在40歳前後)の女子は、皆、社会で、男と同等に働きたいと希望を持って社会に出ました。卒業は、1990年のバブル崩壊前。就職は引く手あまたで、みな錚々たる企業に就職していきました(何せ、超有名私立大学でしたのでね)。内定式は、船上パーティだった、だの、バブリーな無駄遣いが横行し、みーんな時代に踊らされていました。

 さて、そんなこんなで、実力のあるやつらは、どんどんとキャリアアップを重ね、仕事に人生を捧げておりました。ま、ぶいぶい言わせていたっつーことだね。卒後10年ぐらい過ぎ、気がつくと〇高(高齢出産年齢=35歳)。そろそろ子供作らないと、締め切りが来ちゃうなぁ、とか考えるものの、テレビを見れば、「45歳、不妊治療で出産」などの明るい話題で「まだまだ間に合う」と高を括っておりました。

 で、なんやかんやで状況が整い、いざ、妊娠をしようと努力するも、なかなか妊娠しない!しょうがない、ここは、科学の力で、不妊治療(ちなみに、保険は利かない治療もあります。治療費は100万円単位)に手を出すか、と病院の門をくぐると・・・・

「当院では、43歳以上の、成功事例はありません」。

「ちょ、待てよ!!(キムタクのマネをするホリの口調で、しつこいか?)、後、数年しかねーじゃん!ところで、先生、アタシの年齢で成功率は?」

「ん~~、5%ですね」

「ご、ご、ご、5%ぉ~~~?それ、競馬の当選率より低いじゃん!?まじ?先生冗談でしょ?」

「・・・・・」

「(号泣)そんなの、誰も教えてくれなかったよぉ~。」

 悲劇ですね。これを悲劇と言わずして、何を悲劇と言おう。

 いや、もちろんですね、子供ナシという選択もありですよ。あくまでも「遺伝子複製原理主義」は、価値観ですから、多様な価値があってしかるべきです。だから、別に、これを押し付けるつもりはありません。子供のいないカップルを社会の敗残者であると看做したりもしません。そういう、友達もたくさんいます。

 ただ・・・

「(号泣)そんなの、誰も教えてくれなかったよぉ~。」

という悲劇に対して、知っている人間は、正確、かつ、迅速に社会に伝達する義務と責任があると私は考えています。

 この著者も、「そういう性教育が必要」と訴えています。

 性教育は、子供が生まれるしくみをファンタジックに教え、生まれないようにする技術を教える授業ではない。もちろん、中学生まではそれで良いかもしれませんが、少なくとも、大学、あるいは、社会に出ようという人間にとっては、自分の人生の一大事に関わる問題であるので、社会的側面も含め、極めて具体的に知る必要があると思うのです。

 てかさ、きのこやも40年生きて、やっと知ったばかりだもんね。すでに、知って選択する年齢を超えている(笑)。遅いっちゅーねんw。ま、男ですから、まだ救いがありますけど、女性にとっては、一生、悔いが残るかもしれません。

 ところで、卵の受精率は、33歳を境に、劇的に低下するそうです。ちなみに、出産の軽さや、母乳の出やすさなども、若ければ若いほど良い、というのは、生物学上の厳然たる事実として申し添えておきますw。

 ちなみにですね、赤ちゃんのミルク代ってどのくらいかかるか知ってます?月に1万円ですよ。1年間飲ませれば、12万円です。ところが、母乳で育てると、これがタダなわけです。特別に栄養価の高い食事をしなければならないというわけでもないし。経済的にも、何てお得!(笑)

 ところで、きのこやもそうですが、「子育てには金がかかるから」と思って妊娠を躊躇している皆さんも多いそうですが、そのへんの事情もいろいろと書いてあります。

 まだ、アタシには早い。と思っている方もいると思いますが、キャリアを選択する上でも、知っといてソンはないですよ。「知は力なり」です。

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